本格珈琲と宮城の風景。「a day a time」から始まる新しい宮城の時間

焼けるような日差しが降り注ぐ、よく晴れた夏の日。宮城の穏やかな田舎道を進んだ先に、夫婦が営む珈琲の専門店ができていました。

2021年、宮城村にオープンした「a day a time」。こだわってセレクトした本格的な珈琲豆と、道具の販売をしています。オーナーの樺澤さんは企業で働きながら、副業としてこの店を開店しました。

樺澤さんの本業は、花火づくり。5月〜8月が忙しさのピークだそうで、この取材の前日まで、大きな花火大会のために泊まりがけで千葉県に出張していたそうです。

「コーヒーのシーズンはどちらかと言えば寒い時期なので、夏に忙しくなる花火の仕事と相性がいいんです」

この建物は、樺澤さんの祖父母が農作業をするために使っていたもので、その一部をリノベーションして営業しています。珈琲店をひらくにあたり、もともとは人通りの多い街中のテナントを検討していたとのことですが、なかなかイメージに合った場所が見つからなかったのだそうです。

「そのうちに、思い切って実家で作っちゃおうか、と考えるようになりました。基礎づくりの段階からInstagramを始めて、プロセスを報告しながらDIYを進めました。その頃から応援してくれていたお客さんも、よく来てくれますよ」

1年ほどかけて改装した店舗は開放的な空間で、なんといっても大きな窓越しに宮城の農風景が一望できるのが特徴的。

写真は8月の終わりごろに撮ったものですが、季節によって異なる景色が広がります。

「目の前はお米の田んぼなのですが、秋の刈り取り前は一面が黄金色に輝いていて、とても綺麗ですよ」

もともと趣味として珈琲を楽しんでいたそうですが、本格的に学びたくなった樺澤さんは、東京都・府中の名店で修行を積んだといいます。

「南方郵便機、という変わった名前の豆屋さんがあるんです。深煎りで有名なお店で、30年以上続く老舗です。本業があるので週末のみですが、1年間通って豆の扱い方を覚えました」

カフェのない宮城村。「毎日の珈琲を買える場所ができて嬉しい」「近くにこういう店ができて良かった!」と、近隣から歩いて訪れる方もいるそうです。

「珈琲にハマっている、という若い方もいらっしゃいます。豆から珈琲を淹れるのは初めてという方も、気軽に来てくださいね」

宮城の時間をちょっと良くする、a day a time。カフェ営業はありませんが、珈琲の試飲ができます。ぜひ、お気に入りの豆を見つけてみてください。

a day a time

営業:土曜日・日曜日 13:00〜17:00
詳しくはSNSをご覧ください。

お店のSNS

https://www.instagram.com/adayatimecoffee/

※カフェ営業・テイクアウトはできません。試飲提供あり。

フォトギャラリー